当社が進めている地域活性化のアプローチについて、2026年2月28日(土)日本デザイン学会第4支部2025年度発表会(大阪公立大学)にて発表しました。
本研究では、日本の茶道の思想、特に「一期一会」や「一座建立」の考え方に着想を得て、協働的な文化体験を通じた地域活性化のモデルを提案しています。
ここでの茶道は、決められた作法の集まりとしてではなく、同じ時間と空間をともにする中で、参加者同士が意味や価値を一緒につくりあげていくプロセスとして捉え直しています。経済学における「モノ(有形の財)」と「コト(無形の価値)」の違いにもとづき、茶道における道具やしつらえといった具体的なモノが、目に見えない文化的価値をつなぐ役割を果たしていることを明らかにしました。
さらに、これまでの地域振興で多く見られる「中心と周辺」の構造や、地元生産・インバウンド観光といった従来型の手法が抱える限界についても検討しています。そのうえで、地域の人々、来訪者、そして他地域の参加者が、それぞれの持つ経験や知恵などの“目に見えない資源”を持ち寄り、ともに再解釈していく「協働的文化体験モデル」を提案しました。
その第一歩として、茶道をベースにしたワークショップを実施しました。対話の質的分析の結果、参加者がモノから出発し、そこからより広い文化的な物語へと意味を広げていく様子が確認されました。
これらの成果から、茶道に着想を得た共創の場が、持続可能な地域活性化の新しい土台となる可能性が示されています。

