Archives 5月 2025

各種ワークショップ/サービスのご案内

春暖の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 不確実性の高まるグローバル市場の中で、あらためて国内市場の価値を見つめ直すことが求められている昨今、現場で顧客に向き合うチームづくりがあらためて重要になってきていると思います。 このたび、実践的なリサーチのための研修と、社内で小さく始められるミニプロジェクトをご紹介させていただきたく、ご案内申し上げます。 また、ご関心のありそうな方にご共有・ご展開いただけると幸いです。
■エスノグラフィのビジネス応用ワークショップEWB8 (ベーシック・コース)
2025年5月26日(月)〜27日(火)開催予定の「エスノグラフィのビジネス応用ワークショップ(ベーシック・コース)」のご案内です。エスノグラフィの基本・本質を学べる機会となっております。 ご関心のある方にもご共有いただけるとありがたいです。
EWB8詳細・お申し込み
■新サービス:「エスノグラフィ・ミニプロジェクト」サービスのご案内
エスノグラフィのビジネス応用を試してみたい方向けの導入パッケージです。約2ヶ月・150万円(税抜)で、製品やサービス開発に役立つ気づきを得ることができます。初めての導入でも安心して取り組めるユーザーリサーチのライトプランのパッケージです。
ミニプロジェクトの詳細
■新サービス:組織イノベーション支援サービス「CultureLens」のご案内
本サービスでは、組織内の個々人のもつ価値観を分析し、その関係を可視化することで、組織文化の形成を支援します。価値観キーワードをもとにネットワークを構築し、支配的な価値観や組織の「空気」を形成するキーパーソンを特定します。これにより、組織内の関係性を深く理解し、チームづくりやイノベーションの推進をサポートします。
CultureLensの詳細
よろしくお願い申し上げます。

ACM CHI2025 WORKSHOP “Bridging HCI and Industrial Manufacturing”において当社代表がオーガナイザー/ファシリテーターとしてお手伝いしました。

2025年4月26日〜5月1日の日程で日本・横浜で開催されたACM CHI 2025において、代表・伊賀聡一郎はWORKSHOP “Bridging HCI and Industrial Manufacturing”においてオーガナイザー/ファシリテーターとしてお手伝いしました。

このワークショップでは、製造業におけるヒューマン・コンピュータ・インタラクション(HCI)応用について、産学連携における課題と将来の協働についてディスカッションしました。伊賀は2つのセッションにおいてファシリテーションを担当しました。

■セッション1:アカデミアと産業界の摩擦を超えて
本セッションでは、製造現場におけるアカデミアと産業界の協働に存在する摩擦について検討しました。両者の間には、価値観、時間軸、成果の捉え方など根本的な違いがあり、具体的な課題として、アカデミア側は知識を無償と捉えがちで責任の所在が曖昧である点が挙げられました。一方、産業界側は短期的成果や詳細な説明を求める傾向が強く、柔軟な研究遂行を難しくしています。こうした違いを乗り越えるためには、互いの立場や役割を理解し尊重するための明確な連携フレームワークの構築が求められます。

■セッション2:テクノロジーがひらく多様性への扉
本セッションでは、自動化やAIの進展によって、これまで物理的制約によって参画が難しかった高齢者や障害者、女性など、より多様な人材が製造業に関わる可能性が広がっている現状が共有されました。しかし同時に、設計段階での前提の偏り(例:男性体型を基準としたデバイス設計、色覚への配慮不足など)が、こうした多様性の実現を妨げている実態も明らかになりました。また、多様性は個人の特性にとどまらず、組織文化や制度設計にも深く関わる課題であるという認識が共有されました。今後は、相互理解に加え、メンタリングやリーダーシップの場における多様性の推進が、持続可能な組織変革の鍵となります。